前回は、キャリアの選択肢の把握を行いました
いよいよ今回は、キャリア設計の最終段階です
キャリア選択肢の順位付けをして、どれを選べば自分にとっての最適か見極めましょう!
選択肢の順位付け
選択肢が複数ある場合、どれが1番最適かどうか選ぶのは難しいですよね
「科学的な適職」を参考にして選択肢の順位付けをしましょう
ちなみにこの本はキャリア設計の際に是非とも読んでおきたい本です
選択肢の順位付けのやり方は2段階あります
1段階目は、「ざっくりと比較」して、2段階目は「もっと細かく比較」します
と、言っても分からないので(笑)、実際にやってみましょう!
選択肢の順位付け(ざっくり比較)
1段階目は以下の通りの順です
- 選択肢の書き出し
- 基準の書き出し
- 重み付け
- 点数比較
それぞれEXCELにまとめていきましょう
完成するとこのような表になります
1番下の行に合計という項目があり、この数字が高い選択肢が1番良さそうな選択肢という意味になります
選択肢の書き出し
前回見たように、選択肢は以下の5つです
もちろん違う選択肢になっても構いません
- 現状の部署で働き続け、出世していくことを目指す
- 現状の部署で働き続けるが出世は目指さず、適当に働いて副業をしてみる
- 現状の部署から嫌なことを減らせる部署に異動する
- 転職して全く別の会社にいく
- 退職して自分で事業を立ち上げる
これをEXCELに以下のようにまとめます
選択肢を横に並べましょう
基準の書き出し
基準がなければ選択肢の評価は出来ません
自分が思いつく基準軸を書き出しましょう
「科学的な適職」 を参考にして書き出してみました
ワークライフバランス、雇用の安定、労働時間、通勤時間‥etc.
どれも仕事を選ぶ基準として重要です
重み付け
書き出した基準に対して、自分がどれだけ重要視するか「1~3」の数字で書き出しましょう
数字が大きくなるほど、「重要視する」という意味です
全て同じ数字にするよりは、ある程度バラバラに付けましょう
どうしても同じ数字になってしまうところはそのままでOKです
点数比較
それぞれの基準に対して、それぞれの選択肢の点数をつけましょう
点数は「1〜5」で、数字が大きいほど良い評価という意味です
例えば、ワークライフバランスに関して…
現状の部署では残業が多くてやってられないなーという気持ちであれば「1」を記入します
一方で残業が少ない部署に異動という選択肢で、他の選択肢よりも1番良いということであれば「5」を記入します
重みと同じように、出来るだけ優劣をつけましょう
優劣をつけられない場合は同じ数字でもオッケーです
点数をつけると以下のようになります
合計部分の計算の仕方は、「重み×点数」を足し合わせた数になります
合計点を比べると、どの選択肢が良さそうか分かる仕組みです
時間がない場合は一旦これで比較してみるのも良いでしょう
じっくり比較したい方は次の段階に進みます
選択肢の順位付け(細かく比較)
ざっくり比較だと、基準は厳密には優劣がついていません
「重み」で優劣がついているように見えますが、実際には重みは同じ数字の部分もあるからです
したがって、細かく比較では基準に優劣をつけます
基準に優劣をつける
別の表を以下のように作ります
作成方法は以下の通りです
- 基準を一番左に並べます
- その右隣の評価値の部分に、それぞれの基準を1,2,3,5,7…といった奇数で点数を付けます
- 点数が大きい数ほど、「自分にとって重要な基準」という意味でつけましょう
- 合計値も計算しておきます(上の表の場合121)
- 最後に、一番右の重要度には計算式を入れます。評価値÷合計値(上の表の場合121)という計算式を入れましょう
- 合計値が必ず1になるはずなのでそれを確認したら終わりです
これで基準に優劣が付けられました!
基準を選択
選択において大事にしたい基準を選びましょう
例えば
「ワークライフバランス」、「貢献」、「仲間」の3つを基準にして選択肢の比較を行います
以下の表2のように基準ごとに表を作り、選択肢ごとに優劣をつけます
選択肢を1行目に、優劣を2行目に記載します
優劣は1,3,5…の奇数で点数をつけます(同じくらいだと思ってもイメージでも良いので優劣をつけてください)
数字が大きいほど良いということです
ワークライフバランスであれば、「退職して自分で事業を立ち上げる」選択肢が1番働く時間等をコントロール出来るだろう
ということで、1番大きい数字にしています
最後の行に、2行目の数字÷2行目の数字の合計を記載すれば完成です
これを、大事にしたい基準ごとに行います
総合評価
いよいよ最後の総合評価です
1行目に大事にしたい基準を記載します
1列目に選択肢を記載します
点数は、表1の重要度 掛ける 表2の3行目の数字を記入します
例えば
選択肢が「現状の職場で働き続け、出世していくことを目指す」で、
基準がワークライフバランスの点数(水色枠)を算出するには
表1のワークライフバランスの重要度(緑枠)
掛ける
表2のワークライフバランスの、選択肢「現状の職場で働き続け、出世していくことを目指す」部分の点数(黒枠)
になります
これを全ての選択肢で計算して合計したものが総合評価(赤枠)となります
ワークライフバランス、貢献、仲間を基準にして選択肢を比較した場合
総合点が1番高い選択肢「現状の部署から嫌なことを減らせる部署に異動する」が最適なものと分かります
選択肢の順位付け(ざっくり比較)と同じ結果になりましたが、基準を変えると結果が変わることが多いです
まとめ
キャリア選択肢に正解はありません
しかし、自分の努力で理想に近づけることは出来ます
今回ご紹介した選択肢の評価も、正しいわけではないですし、あくまでも1つの指標として使うものです
ただやみくもに選択するよりは、このように数値化することで納得感を得ることが出来ますし、後から分析も出来るので「やらないよりはやった方が良い」でしょう
選択肢の評価を行って実際に選択しても、終わりではありません
最初に述べたように、キャリア設計は1回やればよいのではなく、人生のステップ毎に再度やり直すものです
その度に、自分の成長を感じられますし人生が変わったな~と思う出来事にも気付けるはずです
仕事は辛いだけではありません
楽しいものだと思います
キャリア設計を行って、自分の人生をコントロールしましょう!
キャリア設計を再度見直す方はこちら
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